もう1つの北九州市試験焼却『健康被害資料』 2

1つ前の健康被害レポートの続きです。

☆健康被害の疑いがある事例に接しての感想(住民有志の意見のまとめ)☆

1.震災廃棄物は一般廃棄物扱いされているが、現実には津波で破壊された建築物や機器のがれきが大部分であり、産業廃棄物と同じである。それを北九州市の家庭や事業所から排出される一般廃棄物を扱う清掃工場で焼却すること自体、問題があるのではないか。化学物質を大量に含んだ木質の廃棄物に対応できるのか。

2 .北九州市は焼却施設のバグフィルターで放射性物質の「99.9パーセントを捕集できる。」としているが、静岡県島田市、東京都大田区、福島県福島市の清掃工場では放射性物質がバグフィルターをすり抜けた可能性があることが報告されている。特に島田市では20~40%が放出された可能性があると市民団体が算出し(他の複数の市民も算出)、2月の大阪市議会で「東京都大田区の工場では約36%が行先不明になっていることが推定される、(中略)排ガスについては、約11%が煙突から排出されている可能性が否定できない。」との質疑が出ている。

たとえガス化している放射性物質を焼却炉内で冷却してもすべてを固体に戻せないのではないか。それが静岡、東京、福島において漏出した疑いがあるという結果を導いたのではないだろうか。 「焼却炉の形式がどうであろうとバグフィルターを使うことには代わりはない…。」とする市の複数の環境局担当者の本音も、市民からの問い合わせの中で聞かれているとのこと。

環境省が発表しているバグフィルターによる多くの「不検出・安全」データにおいても、その計測方法について環境ジャーナリストの青木 泰氏は著書の中で疑問を呈している。また、バグフィルターの主要メーカーも市民による聞き取り調査でも放射性物質に対する効果を検査しているメーカー、安全を保証できるメーカーは存在しないことが判明している。環境省以外に関係者でフィルターの安全性をうたう者はいないようである。
バグフィルターは放射性物質どころか、通常の焼却における煤塵でさえ捕集できず大気中に漏出させている事例は、前出の青木 泰氏が紹介している横浜市の栄清掃工場や、東京都日の出町のエコセメント工場の事例でも明らかである。

3. 北九州市は本当に不検出のがれきを持ってきているのか。試験焼却開始後、すぐに大人や学生が鼻血を出した事例が複数見られることから、放射性物質が付着していた可能性と、少量であっても放射性物質が大気中に放出された可能性があると考える。
がれきには、検査されていない放射性物質が付着している可能性が指摘されている。また津波により破壊さ
れた事業所、機械機器から漏出したPCB、ヒ素、六価クロムなどの有害物質や重金属が付着していることも確認されている。海底にあったヘドロも有害物質の付着が確認されている。ごく微量でも、摂取すれば危険な化学物質も存在する。これらが試験焼却で大気中に放出されたことにより、体調に異変が出た可能性があるのではないか。

4. 石巻市のがれきの汚染値の推定の参考になる資料として、昨年8月から12月にかけて行われた放射能防御プロジェクトによる宮城県37箇所の土壌調査結果がある。平均値はセシウム合算平均でおよそ921Bq/kgと高濃度汚染。

この報告資料から石巻市のデータを抜粋する。 (放射能防御プロジェクト 木下 黄太ブログ 2011年12月28日記事から)

場所/採取時期/採取地/Cs134(Bq/kg)/Cs137(Bq/kg)/ Cs合算(Bq/kg)/ 換算(Bq/㎡)
石巻市/8月下旬/庭/440/ 560/ 1000/ 65000
石巻市/8月下旬/庭240/ 310/ 550/ 35750
石巻市(中心部・高台)/ 庭/290/ 390 /680 /44200

宮城県が発表した「災害廃棄物放射能濃度測定調査業務 報告書 平成 24 年 1月」によると、石巻市の災
害廃棄物1kgあたりに含まれる放射性セシウム134と137の平均値は116Bq/kg 。可燃物に限ると101Bq/kgとなっている。 このうち「木質の廃棄物」の汚染度は100Bq/kg を下回るが、その一方で「5mm 未満細塵」の濃度が非常に高く、北九州市が受入れる木質廃棄物からこの細塵を分離できているのか、疑問である。分離は避けられないのではないかという意見もみられる。

北九州市は石巻市の放射性物質不検出のがれきを持ってきたところで、試験焼却の意味をなさないというこ
とをどう考えているのか。この汚染状況にある石巻市で、どのような方法で不検出のがれきを採取したのか。なぜ、せめて平均値に近い100ベクレルに近い汚染のがれきを採用しなかったのか?今後放射性物質が多かれ少なかれ付着しているがれきを受け入れるのであるから、「汚染されているがれきの試験焼却」をやらなければ意味がない。このサンプルを選んだ意図を北九州市に問いただすべきである。

現段階でも福島第一原発からは1時間当たり数千万Bqの放射性物質が放出されている。その一部が被災地に置かれているがれきにも降り注ぎ、付着していないと誰がいえようか。セシウムは付着した物質と分子結合する。このため水洗いなどの除染は限定的な効果しかない。また水洗いにより汚染が水に移行する結果となり、これではなんのための被災地支援か分からない。がれきの除染よりも、水の安全性を守ることの方がずっと大事な話である。
また、放射能防御プロジェクトが検出した土壌の汚染度と、宮城県が発表した災害廃棄物の汚染度に大きな
開きが見られることも疑問に残る。

5. 80トンの廃棄物の試験焼却のみで災害廃棄物の焼却が止まれば、上記に挙げた住民の健康異変は限定的にとどまるかもしれない。しかし今後数年間にわたり年間4万トンも焼却処理をすれば、化学物質や放射性物質の放出が継続され、市民と近隣住民の体内への取り込みが続き、大被害に繋がる恐れを感じている。北九州市は至急全市民と近隣自治体住民に対して、健康被害が出ていないか調査をするべきであり、もし因果関係が認められる事例があれば、受入れを即刻断念し、被害者に対し損害賠償を行うべきではないのか。重篤な被害は内部被爆の数年後、数十年後に発生することが分かっている。そのときになって北九州市役所は、被害に対していったいどう対応するのか。放射性物質が体内に沈着して発症すれば今の医学では対応ができない。本来、責任のとりようなどない話である。だからこそ未然に被爆を防ぐ必要があるのである。

6. 原発内で発生した廃棄物は、たとえ放射性セシウムが100Bq以下の低レベル汚染のものであってもドラム缶に入れて厳重に管理し、搬出後もコンクリートや土で外に漏れ出さないようにしている。このことは朝日新聞が柏崎刈羽原発を取材して報道している。この管理方法については北九州市内在住の原発関連企業の方にも聞きとりして、全国の原発でもおおむね同様の処置がとられているということが確認できている。 しかし北九州市は、100Bq以下は一般廃棄物扱いと杓子定規に解釈して、市街地で仮に低レベルであっても放射能汚染物質を焼却しようとしている。たとえ100Bq以下であっても安全とはいえないからこそ、全国の電力会社でも焼却処理を行わず、厳格な管理を行っているのではないか。

7. 6月4日の北九州市議会・環境建設委員会で、震災がれき試験焼却の各種測定結果が報告され、震災がれきの放射能濃度のうち、約4万6,000Bqがどこへ行ったのか把握出来ていないことが判明した。これに対し市側は「どこに行ったのかは差し控えさせていただきたい」と答弁した。

環境省は「入口の災害廃棄物の放射能量と出口の焼却灰等の放射能量の差分をもって大気中に放出された放射性セシウム量を推計するためには、各放射能濃度や実処理量、実処理時間を正確に把握することが必要であるが安全性を確認する為の通常のモニタリングではこうした情報を正確に把握することが困難」としている。
「差し控えたい」で済む問題なのか。「情報を正確に把握することが困難」で済む問題なのか。環境中に放出された可能性があるのでコメントできないのではないか? 言語道断である。

原爆投下による健康被害の調査資料を米国がすべて自国に持ち去り、「米国の軍事機密」だとして内部被爆など原爆の生物への影響について日本人が調査、研究、発表を一切禁止したことが、長年広島で被爆者の治療を行ってきた肥田 舜太郎医師の証言で明らかになっている。

さらに米国が「低線量被爆は体に影響がない」と全世界に放送させたことも判明している。日本政府はいまだにこの米国の隠ぺいと嘘に加担し続けている。このような真実が明らかにされない状況下では、政治や行政が被爆から国民を守ってくれることなど期待できない。だから汚染されたがれきを焼却するなどという暴挙に出るのである。ただ大部分の自治体が受入れを拒否したのは、住民を守ろうとする当然の対応であり、せめてもの幸いである。なぜこれが北九州市など一部の自治体にはできないのか。住民を守ろうとできないのか。

参考:チェルノブイリ症候群
(特定非営利活動法人チェルノブイリへのかけはしの公式サイト&ブログより)

A:身体症状→環境中に放射性物質が拡散したことによる、外部・内部被ばくの主な症状→放射能のせいかどうか白黒つけられない!

全体的な抵抗力の低下により、様々な症状が起こってくる。個人の弱いところ、「持病が悪化」する。血液検査で対して異常がでてこないことが多い。市販の対処療法的な薬が聞かない。放射線量の高い低いに関係性が見いだせない。

1)頭:頭痛、めまい、ぼうっとする、考えがまとまらない、ハイになる、うつになる、計算ができなくなる、多動様、二世においては少し知性に異常がでる、ノイローゼ、てんかん。
2)粘膜:目、鼻、口、喉、声帯、性器関連の炎症が繰り返される。
目は子供にも白内障がのちのち増える、声帯が痛んで声がでなくなる。くりかえしおよび多発する口内炎。鼻:線量の高い低いにかかわらず、子供大人にかかわらず出る鼻血、あるいは異常な色の鼻水。歯茎からの出血。虫歯の悪化。
3)肺:咳、色のついたタンが止まらない。カラ咳。風邪と違う。あるいは繰り返す風邪。風邪が治らず気管支炎、肺炎と繰り返して入退院するようになる。喘息になる。子供は特に肺炎にかかりやすくなる。
4)胃腸:下痢あるいは軟便が長期にわたり続く。胃の上部がしまった感じで食べ物が入って行かない、食欲が無い、吐き気、嘔吐、揚げ物がむかつく、量が食べられなくなる。胃がいたくなる。
5)疲労感:突然襲ってくる、身体がだるいことが続く、眠くて仕方がない、立ってられない、子供の場合はゴロゴロしている。今まで感じたことのないだるさ。→原爆ぶらぶら病にとてもよく似ている。
6)脱毛:徐々に抜ける場合もある。
7)腎臓:夜中に腰の上あたり、腎臓のあたりが激痛が走るようになる。押すと少し楽になるが、ときどき起こる。腎臓炎、膀胱炎など。おねしょ。
8)耳:中耳炎を繰り返すようになる。
9)皮膚:アレルギー症状の悪化、手の皮が向ける、傷が治りにくい、ヘルペス。皮膚が弱くなる。
10)心臓:大人も子供も心臓が痛くなる、病院に行って心電図をとってもらうが異常がでない。夜中に踏まれたように胸が痛くなる。血圧異常が大人にも子供にも起こる。息が切れるようになる。パタンと倒れる。老若にかかわらず突然死。
11)関節痛、あるいは骨の痛み、骨の異常。
12)生理不順、出血異常。女性器に関するトラブル。乳がんなどの増加。
13)甲状腺の異常、腫れ。
14)リンパ節の腫れ、特に首や脇の下。
15)その他:発熱など、神経反応の異常、ホルモンの異常、内分びつの異常。
16)出産の異常、分娩の異常、出生率と死亡率の逆転(汚染地域)

B:医師の所見および社会的見解の主な特徴→個人で解決するように導かれる

事故前は、微量の放射能であっても、危険であるというのが、一般常識だったが、 環境中に大量に放射能が放出され、食べ物や水、空気にも放射能が含まれてしまうと、医師の見解は急に、精神論を強調するようになる。
放射能は直接、『遺伝子を傷つける』ものであるが、「放射能に対する恐怖心が病気の原因です」と、個人の責任に転嫁する。あるいは「それは放射能のせいではない」「因果関係がつけられない」と、責任ある発言を避けるようになる。
個人の血液や全身の放射能値を測定してもデータを本人に開示しないで、秘密にする。それでいて追跡調査
の対象にされる。
社会的に、黄色信号、赤信号が点滅中。誰も補償してもらえないで、検査だけされていく。
実際に「放射能のあるものを食べて、病気にならなかったというデータを見せて下さい」と言っていみると、「チェルノブイリでは癌や白血病は増えていない」(by IAEA)のデータが公的なものになる。病気が癌や白血病でしか語られなくなっていく。その他の症状は抹殺される。医師が自由に発言できなくなる。外国の医師や研究者、援助に頼るようになる。

C:エネルギー危機を叫んで、原発の推進→事故の収束宣言(内外に対して)

D:汚染地から逃げたいのに逃げられない→国家の棄民政策。 さらに汚染食品を食べることを黙認される。

これらが、原発大規模事故症候群としてまとめてみました。身体的にも、医学的にも、政治的にも、社会的にも、誰にも頼れない、解決不能な状態が起こる。因果関係の立証が困難であること。これはすべてチェルノブイリで起こったこと。(ここまで。)

北九州市役所連絡先
環境局循環社会推進部 循環社会推進課
TEL (093)582-2187 FAX(093)582-2196
保健福祉局総合保健福祉センター 保健所医務薬務課
TEL (093)522-8726 FAX(093)522-8774
教育委員会学務部 学校保健課
TEL (093)582-2381 FAX(093)581-5920
秘書室
TEL (093)582-2127 FAX(093)562-0710
文責:子を持つ某北九州市民

by theinnforsparrows | 2013-01-14 17:05  

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